わきがを治す方法には何種類かありますが、その中でも最も根治的(完全に治す)な治療法である手術(皮弁法)によるワキガの治療法を、写真付きで解説します。 実際のオペの写真で順を追って説明します。
まずは手術前の状態
消毒したところです。イソジン消毒で茶色くなっていますね。
腋毛の生えてる部分のほぼ中央に5センチほどの切開を入れます
切開部より、はさみを使って皮下を剥離します
腋毛の生えてる範囲の皮下を完全に剥離します。 皮膚の下に指を入れているのがわかりますね。かなり広い範囲を剥離しています。
剥離した皮膚を反転したところです。黄色いつぶつぶが、皮下脂肪とワキガのもとになるアポクリン腺(汗腺)です。 これをはさみで剥ぎ取るように切除します。
アポクリン腺を切除したところです。黄色いつぶつぶがなくなっているのがわかりますね。皮膚は文字通り「皮一枚」の状態で、ぺらぺらな状態です。
皮膚を横から見たところ。かなりうすくなっているのがわかりますね。この工程をしっかりやらないと(しっかり皮膚をうすくしてアポクリン腺を完全に切除しないと)臭いが残ってしまいます。経験がないと結構失敗します。
傷を縫って閉じた状態です。
うすくなった皮膚には血流がありませんので、このままでは皮膚が腐ってしまいます。皮膚の上から圧迫固定して、血流再開をうながします。そのため、剥離した皮膚の周りに糸をかけて
ガーゼで上から圧迫固定します(タイオーバー)。1週間この状態で固定しますと、うすくなった皮膚に血管が再生して、皮膚の血流が再開します。途中で固定がずれますと、うまく血流再開せずに、皮膚が壊死(くさる)可能性があります。この固定が結構大事です。
術後は、固定がずれないように、脇〜肩にかけて弾性包帯で8の字固定します。
これで、1週間がんばりましょう。1週間後に固定をはずして、抜糸すれば
ワキガとさよならできます。
この方法が、最も確実にワキガを治す治療法です。