この写真のように毛穴が赤くぶつぶつする状態は何でしょう?
これは毛孔性苔癬《もうこうせいたいせん》といいます。
思春期に入る頃に、皮膚の症状が出現してきます。
上腕の伸側のみに、左右対称性にできることが多いです。
毛穴がつまったような感じで、直径2〜3mmの丸く盛り上がった状態になります。
ツブツブができたとかザラザラになったとかいわれますが、オロシ金状と表現されます。
これは、毛穴の出口周辺が角化したものです、この病名がついています。
色は、皮膚と同じ色か褐色のことが多いのですが、
人によっては赤くなることもあります。自覚症状はありません。
大腿《だいたい》部伸側、ときには背中一面に現れます。
さらに、顔にできることがありますが、そのときは、
もみあげの部分が赤褐色調になっていて、
そのなかに同じようなツブツブが混じった状態になっています。
これは顔面毛包性紅斑黒皮症《もうほうせいこうはんこくひしょう》
といい、若い男性に多いのですが、もちろん、若い女性にも出現します。
毛孔性苔癬は、遺伝によっておこります。どちらかというと太りぎみの人が多いようです。
年齢を経るごとに自然消失してきます。多くは40〜50歳までに消えています。
治 療
尿素剤やサルチル酸軟膏を
ビタミンA軟膏・ビタミンD軟膏(保険適応外)
など対処療法として使用しますがそれだけではなかんか治りません
フラッシュ光線や フラッシュフラクショナルレーザーを使うこともあります